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ワーキングホリデーのタックスリターン

ワーキングホリデーで働いた方へ、税率、申告期限、還付・追加納税の考え方、myGovでの確認手順をまとめました。申告要否は収入や源泉徴収などから個別に確認します。

オーストラリアで働くワーキングホリデーの申告準備
記事内容をイメージしたオリジナル写真

この記事の要点

  • 申告要否は、収入額、源泉徴収、他の所得、ATOからの通知などで判断します。
  • 2025–26年度の一般的なワーホリ税率は、課税所得$45,000まで15%です。
  • 自分で申告する場合の通常期限は10月31日です。税理士経由では別の期限が適用される場合があります。
  • 雇用主のIncome StatementがTax Readyになってから数字を確認します。

ワーホリでもタックスリターンは必要?

ワーキングホリデーで収入を得たからといって、全員について一律に「必ず申告が必要」とは言えません。ATOは、ワーキングホリデーメーカーが申告を必要とするかどうかを、収入額、源泉徴収された税金、給与以外の所得などから判断するよう案内しています。

給与から税金が引かれていて還付を受けたい場合、ABN収入や銀行利息など他の所得がある場合、ATOから申告を求められている場合は、申告が必要になる可能性があります。申告が不要でも、状況によってはNon-lodgment adviceが必要です。

2025–26年度のワーキングホリデー税率

ビザSubclass 417または462のワーキングホリデーメーカーには、一般の居住者税率とは異なる税率が適用されることがあります。ATOが公表する2025–26年度の一般的な税率は次のとおりです。

課税所得税額
$0–$45,0001ドルにつき15セント
$45,001–$135,000$6,750+$45,000を超える部分の30%
$135,001–$190,000$33,750+$135,000を超える部分の37%
$190,001以上$54,100+$190,000を超える部分の45%

国籍、租税条約、税務上の居住性、ビザの変更、ワーホリ期間外の所得などによって取り扱いが変わる場合があります。税率表だけで最終税額を確定しないでください。

還付になる例・追加納税になる例

次は仕組みを理解するための単純な例です。実際には控除、Medicare levy、他の所得、居住性なども確認します。

例1:源泉徴収額が計算上の税額より多い

課税所得が$25,000で、一般的な15%税率だけを使うと税額の目安は$3,750です。勤務先が$4,000を源泉徴収していれば、差額$250が還付となる可能性があります。

例2:源泉徴収額が不足している

同じく課税所得が$25,000でも、源泉徴収が$3,000なら、単純計算では$750の追加納税になる可能性があります。

例3:複数の勤務先がある

2つ以上の職場で働いた場合、すべてのIncome Statementを合算して確認します。勤務先ごとには十分に税金が引かれているように見えても、年間合計では不足することがあります。

myGovでIncome Statementを確認する手順

  1. myGovへログインします。
  2. 連携済みサービスから「Australian Taxation Office」を選びます。
  3. 「Employment」を選び、「Income statements」を開きます。
  4. 勤務先名、Gross payments、Tax withheld、ステータスを確認します。
  5. 複数の勤務先がある場合は、すべて表示されているか確認します。

「Tax ready」は、雇用主が年度の給与情報を確定した状態です。「Not tax ready」のまま申告すると、後から数字が変わり修正申告が必要になる可能性があります。雇用主名ではなく、給与支払会社やLabour hire会社の名称で表示される場合もあります。

申告期限はいつ?

自分で申告する場合、通常は10月31日が期限です。10月31日が週末の場合などはATOが案内する次の営業日になることがあります。

登録税理士を利用する場合、ATOのLodgment Programにより別の期限が適用されることがあります。ただし、税理士に依頼すれば全員が自動的に延長されるわけではありません。過年度の申告状況、税理士への登録時期、ATO上の期限を個別に確認する必要があります。

期限を過ぎていても放置せず、未申告年度とATO上の状況を早めに確認してください。詳しくは申告期限の記事をご覧ください。

必要書類チェックリスト

  • TFNと本人確認書類。
  • ビザの種類と有効期間。
  • 全勤務先のIncome StatementまたはPayment Summary。
  • 銀行利息など給与以外の収入。
  • 仕事に直接関係する支出の領収書と記録。
  • ABNで働いた場合は、売上、入金、請求書、事業経費の記録。
  • 還付金の受取口座。

TFN、パスポート番号、銀行情報などは、通常のチャットへ送らず、安全な申請フォームをご利用ください。

TFN・ABN・現金払いで確認すること

ワーキングホリデー中は、従業員としてTFNを勤務先へ提出する働き方と、個人事業主としてABNを使う働き方があります。TFNで受け取った給与は通常Income Statementに反映されます。一方、ABNで請求書を発行して受け取った売上は、自分で売上と経費を集計する必要があります。

勤務先から「ABNを取って」と言われても、実際の働き方が従業員に当たるケースがあります。勤務時間や作業方法を勤務先が決め、他の従業員と同じように働いている場合は、ABNがあるだけで自動的に個人事業主になるわけではありません。契約内容が分からない場合は、申告前に確認しましょう。

現金で給与を受け取った場合も、収入として確認が必要です。Payslipがない、税金が引かれていない、myGovに表示されない場合は、勤務日、受取額、勤務先名、銀行への入金記録やメッセージなど、働いた事実を確認できる資料を残してください。

ワーホリで経費にできる可能性があるもの

支払った費用がすべて控除になるわけではありません。収入を得るために直接必要で、自分で支払い、勤務先から返金されておらず、記録を保管していることが基本です。私用と仕事の両方で使った場合は、仕事に使った部分だけを分けます。

  • 仕事専用の防護服、安全靴、制服など。
  • 業務上必要な工具や小型機器。
  • 仕事に使用した携帯電話やインターネットの業務使用分。
  • 通常の通勤ではなく、勤務中に別の作業場所へ移動した場合の対象となる車両費。
  • ABN事業の売上を得るために直接かかった費用。

自宅からいつもの勤務先までの移動、普段着、個人的な食事や家賃は、仕事をするために必要だったとしても通常は控除できません。ファームやファクトリーで働いた方は、ファームジョブの記事とファクトリーワークの記事もご確認ください。

複数の勤務先で働いた場合

短期間で勤務先を移ることが多いワーホリでは、1社分のIncome Statementを見落としやすくなります。myGovに表示される会社名が、実際に働いたファームやレストランの名称ではなく、給与計算会社やLabour hire会社の名称になっていることもあります。

Payslip、銀行への入金、勤務期間を並べ、すべての勤務先がATOの記録に含まれているか照合してください。1社でも抜けたまま申告すると、後からATOへ情報が届き、修正や追加納税が必要になる可能性があります。

帰国前・帰国後の申告

オーストラリアを出国しただけでは、その年度のタックスリターンが自動的に完了するわけではありません。帰国前にmyGovへログインできること、ATOに登録した連絡先、Income Statement、オーストラリアの銀行口座を確認しておくと、その後の手続きが進めやすくなります。

年度途中で帰国した場合も、通常は対象年度が終了してIncome Statementが確定した後に申告します。状況によって扱いが異なるため、早期申告を検討する場合は条件を確認してください。日本から申請する場合は、帰国後のタックスリターンもご覧ください。

よくある失敗

  • Not tax readyの数字をそのまま使用する。
  • ファーム名だけを探し、給与支払会社名のIncome Statementを見落とす。
  • 複数の勤務先のうち1社を申告し忘れる。
  • ABN収入や銀行利息を含め忘れる。
  • 仕事に必要だったという理由だけで、私用分まで経費に含める。
  • 還付になると思い込み、追加納税の可能性を確認しない。

よくある質問

帰国後でも申告できますか?

はい。TFN、本人確認書類、収入資料などを用意できれば、日本からオンラインで準備できます。

Income Statementが表示されません。

反映に時間がかかっている、TFN情報に誤りがある、別の会社名で報告されているなどの可能性があります。まずPayslipの会社名とmyGovの表示を照合し、必要に応じて雇用主へ確認します。

還付額は事前に保証できますか?

いいえ。還付または追加納税は、年間所得、源泉徴収、控除、居住性などを確認して決まるため、事前に保証できません。

まとめ

ワーホリのタックスリターンでは、Income StatementがTax readyか、すべての収入がそろっているか、源泉徴収が十分かを順番に確認します。申告要否や税率の判断が難しい場合は、必要書類を準備して個別に確認してください。

この記事は一般的な情報です。実際の税務上の扱いは、収入内容、ビザ、居住性、記録状況などにより異なります。最新情報はATO公式情報または個別確認に基づいて判断してください。